『ゴジラ対ヘドラ』は、1971年(昭和46年)7月24日に
「東宝チャンピオンまつり」の一篇として公開された
東宝製作の日本映画で、
ゴジラシリーズの第11作である。
観客動員数は174万人。
東宝スコープ、85分、カラー作品。
時代背景として、大きな社会問題であった
公害問題を前面に打ち出し、
特に当時話題だった「四日市コンビナートの工場煤煙」、
「田子の浦港ヘドロ公害」を題材に採った作品。
その田子の浦港の汚染された海から生まれた
怪生物ヘドラと、ゴジラが対戦する。
サイケデリック文化や若者のモラトリアムなど
同時代の様々な背景も色濃く盛り込まれ、
間々に公害をテーマとしたアニメが挿入されるなど
異色作となっている。
この年春と前年夏、冬の「東宝チャンピオンまつり」興行では、
旧作ゴジラ映画の短縮再編集版がメインにおかれた。
夏興行用に制作された本作は、
『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』以来、
2年ぶりの新作ゴジラ映画となった。
公開時のキャッチコピーは、
「流れ星でやって来た公害怪獣ヘドラ!
街を森をふみつぶし 二大怪獣が大決戦!」
坂野義光により書かれた本作の続編と思われる
『ゴジラ対へドラ2』がプロットとして存在する。
スタッフ
本編
製作:田中友幸
脚本:馬淵薫、坂野義光
音楽:眞鍋理一郎
撮影監督:真野田陽一
美術監督:井上泰幸
録音:藤好昌生
照明:原文良
チーフ助監督:津島平吉
製作担当者:森本朴
監督助手:川北紘一
撮影助手:中尾成雄
スチール:田中一清
整音:東宝録音センター
現像:東京現像所
監督:坂野義光(水中撮影も兼任)
特殊技術 中野昭慶
特殊効果:渡辺忠昭
造型チーフ:安丸信行
操演:小川昭二
チーフ助監督:田淵吉男
撮影助手:山本武
美術助手:高木明法
特殊視覚効果 合成:土井三郎
光学撮影:徳政義行
主題歌
オープニングテーマ かえせ! 太陽を
(歌)麻里圭子 with ハニー・ナイツ & ムーンドロップス
(作詞)坂野義光 (作曲)眞鍋理一郎 (編曲)高田弘 (発売)ビクター
キャスト
矢野徹:山内明
矢野研:川瀬裕之
矢野敏江:木村俊恵
富士宮ミキ:麻里圭子(ビクター)
毛内行夫:柴本俊夫
伍平爺さん:吉田義夫
ヘドラ:中山剣吾
ゴジラ・テレビ画面の民衆・下士官:中島春雄
自衛隊幹部将校・鈴木:鈴木治夫
自衛隊技術将校・勝部:勝部義夫
学者:岡部正
民衆:小川安三
巡査:大前亘
下士官:小松英三郎、宇留木康二
通信員・由起:由起卓也
ヘリのパイロット:権藤幸彦
若者:中沢治夫
渡辺アナウンサー:渡辺謙太郎(TBS)
岡部アナウンサー:岡部達(TBS)
山内明スタント(水中):坂野義光
逃げるアングラバーの客(黄色い服の若い男):川北紘一
鳶職:加藤茂雄
草陰の老人:安芸津広、大西康雅、夏木順平
草陰の老婆:小沢憬子
下士官:大塚秀男、岡豊、川又由希夫
車ごとヘドラに押し潰される下士官:井上大助
アングラバーの客:桂木美加
アングラバーの客・テレビ画面の民衆:記平佳枝
アングラバーの客・ゴーゴー大会の若者:川口節子
アングラバーの客・下士官:中西英介
テレビ画面の民衆:生方壮児、草間璋夫、坂本晴哉、毛利幸子
テレビ画面の民衆・下士官:越後憲
テレビ画面の民衆・ゴーゴー大会の若者:近藤征矢
テレビ画面の民衆・雀荘の男・下士官:門脇三郎
雀荘の男:今井和雄、桂伸夫
雀荘の男・下士官:篠原正記