<訃報>
非常に悲しいお知らせです
RCCで、2月放送のドキュメンタリーの
ナレーション収録のため、広島を訪れていた
大ベテラン人気声優の永井一郎さん(82)
(青二プロダクション)が亡くなりました
2014年、1月27日朝にチェックイン時刻を過ぎても応答なく
午後0時半に、宿泊先従業員が部屋を見に行って、浴室で発見
救急車で搬送されましたが、病院で命のないことが確認されました
虚血性心疾患(心臓に血液が回らない急な症状)でした
同じ死因で、私も家族を亡くしていますが、これは寸前まで元気でも
いきなり発症し、防ぎようなく、救命率もかなり低いものです
永井一郎さんとは、虫プロダクション50周年パーティーで、ずっと
長くお話をして、今後のプロジェクトへのご理解とご協力の約束を
いただいておりました
そのとき、虫プロ伊藤社長と歓談し、清水マリさん(声優・アトム役)と、
水垣洋子さん(声優・ウラン役)と『鉄腕アトム』設定書に、快く
永井さんがサインしてくださいました
前のアトムには、そんなに関わっていないけど・・・、と。
でも、また、あるなら、ぜひ、出たいです・・・、と。
永井さんは、磯野波平役のみならず、『機動戦士ガンダム』ナレーターや
『宇宙戦艦ヤマト』、高橋留美子作品、『ど根性ガエル』町田先生など、
忘れがたい役柄で、アニメの歴史において多大なる功績を残した
中心的存在でした
また、有名な話ですが、ヨーダ役の声の演技を聞いたルーカスフィルムが
英語ができるのなら本国版でもいろいろな役をお願いしたいとオファーが
あったそうです
英語版ヨーダの声を『クローンウォーズ』で演じているトム・ケインさんは
アカデミー賞のアナウンサーで、昨年12月に招いて来日イベントを開く
予定でした
永井さんには、そのときは来ていただけるようお願いをしてご快諾でしたが
来日イベントを諸般の事情で春に延期していました
残念で申し訳なく思っています
ちょうど、広島の原爆についてのひとり芝居を、銀座で堀絢子さんが演じた日に
その広島から訃報が届きました
堀絢子さんも、見にいらしていた清水マリさんも、アニメ界の大ベテランで、
永井さんとは深いつながりがありました
永井さんは、マリさんが主役のアトムではたくさんの役柄や、ハムエッグ役、
堀さんが主役の『新オバケのQ太郎』では、パパの役だったんです。
奇しくも、私が訃報をお伝えする役割となり、お二人と集まった観客の皆様
100名ほどで、永井さんを悼み、黙祷を捧げました
清水さんも、堀さんも、口がきけなくなるほどのショックでした・・・
永井一郎さんの書かれた著作を、何度も読み返し学んだ私は、これから、
一緒に新しいアニメを作りたいと思って、虫プロ同窓会でお話して、
清水マリさん、水垣洋子さん、西塔紅美さん、揃って、長い時間、歓談し
永井さんからは、この会社設立決意の原動力となる励ましを賜っていました
2月9日放送分まで、『サザエさん』の収録は済んでいるそうです
1月23日が最後の収録となって、訃報の後、サザエさん一家役声優陣の
コメントが報じられています
葬儀など、日程が発表され次第、こちらのサイトでもお知らせ申し上げます
慎んでご冥福をお祈り申し上げます
(株)タイムマシン・ビジョナリー